6月19日、Digital Trendsが「Gemini Live can finally remember what you told it in past conversations」と題した記事を公開した。Googleの音声会話モード「Gemini Live」がついに過去の会話内容を記憶できるようになった——しかしこの機能、テキスト版のGeminiには1年以上前から搭載済みだった。音声AIとしての弱点が長らく放置されていたことになる。
ChatGPTに1年以上遅れて、ようやく追いついた
Geminiのテキストチャットにはすでに1年以上前からメモリ機能が搭載されていた。Googleがテキスト版Geminiへのメモリ機能提供を開始したのは2024年初頭のことだ。ところがGemini Liveには同機能がなく、「テキストで話すか、音声で話すかによって、アシスタントの賢さが変わる」という奇妙な状況が続いていた。
ライバルであるChatGPTの音声モードは2024年秋のアップデートでメモリ機能を取得しており、これ以降Gemini Liveの「記憶なし」状態は競合比較において明確な見劣り要因として残り続けた。OpenAIがChatGPTのメモリ機能自体を一般提供したのは2024年2月であり、音声モードへの統合もGemini Liveより早い。
今回のアップデートはその差を埋めるものだ。
何が変わるのか
9to5GoogleがGoogleのサポートページへの変更を発見したことで明らかになった。Gemini Liveが過去のチャット履歴のメモリと、一部のConnected Appsから得た情報にアクセスできるようになっている。
Connected Appsとは、GoogleアカウントへのアクセスをGeminiに許可した連携サービス群を指す。GmailやGoogleカレンダー、GoogleタスクといったGoogle純正サービスのほか、条件を満たしたサードパーティアプリも含まれる。これによりGemini Liveは、たとえばカレンダーの予定や過去のメールの文脈を踏まえた上で音声応答できるようになる。
具体的には、「食事制限」「家族の重要な記念日」「よく使う移動手段」といった個人情報を一度伝えれば、次回以降の会話で改めて説明し直す必要がなくなる。音声インターフェースは入力コストが高い分、こうした記憶の有無が体験の質に直結しやすい。

Nadeem Sarwar / Digital Trends
段階的な展開で、まだ全員には届いていない
現時点での提供範囲は米国・英語のみで、他言語・他地域への展開時期はGoogleから発表されていない。
また、AndroidのPersonal Intelligence設定ページでは、Gemini LiveのメモリがまだComing Soonと表示されているケースがあると9to5Googleは指摘している。一部ユーザーではすでに機能しているにもかかわらず、UIの表示が更新されていないという矛盾が生じている。典型的な段階的ロールアウトの状況であり、手元で確認できない場合はもうしばらく待つことになる。
整理すると
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象機能 | 過去会話の記憶・Connected Apps情報の参照 |
| 提供範囲 | 米国・英語のみ(現時点) |
| テキスト版Geminiとの差 | 解消(ただしUI表示は一部「Coming Soon」のまま) |
| ChatGPT音声モードとの比較 | 同機能はChatGPTが2024年秋に先行取得済み |
メモリ機能は「あって当たり前」になった時点で評価されなくなる類のものだが、「なければ不満が募る」機能でもある。通常のGeminiでのメモリ展開と同じパターンであれば、今後数ヶ月以内に対応言語・地域が広がることが予想される。日本語対応の時期についてはGoogleからのアナウンスを待ちたい。
詳細はGemini Live can finally remember what you told it in past conversationsを参照していただきたい。




