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ビジネス・マーケット

S&P 500の増益、3分の2をAI企業が独占 — GoogleとAmazonに集中する構造は「ドットコムバブル前夜」と何が違うのか

10月9日、Inside AI News が「AI Companies to Drive Most Third-Quarter US Earnings Gains, LSEG Data Shows」と題した記事を公開した。この記事では、S&P 500の第3四半期増益の3分の2をAI関連企業が牽引するという見通しについて詳しく紹介されている。以下に、その内容を紹介する。

10月9日、Inside AI News が「AI Companies to Drive Most Third-Quarter US Earnings Gains, LSEG Data Shows」と題した記事を公開した。この記事では、S&P 500の第3四半期増益の3分の2をAI関連企業が牽引するという見通しについて詳しく紹介されている。以下に、その内容を紹介する。


AI企業がS&P 500増益の3分の2を占める

金融データ会社LSEGのEarnings & Equity Research部門責任者であるTajinder Dhillonによると、S&P 500の第3四半期(2026年)の1株当たり利益は前年同期比で約31%増が見込まれている。そのうち3分の2は、テクノロジーセクター、とりわけAlphabet(Google親会社)・Amazon.com・Meta Platformsの3社が占める見通しだ。

Wells Fargo Investment Instituteのグローバルエクイティーズおよびリアルアセット部門責任者であるSameer Samanaは次のように語っている。

「結局のところ、すべてはAIだ。エネルギーや素材もあるが、それは地政学的要因に過ぎない。成長の70〜80%がテックとAIに帰属するとしても驚かない。」

セクター別で見ると、エネルギー分野は米国とイスラエルによるイランとの戦争を背景に原油価格が約30%上昇したことを受け、利益は約115%増が予測される。半導体企業は約136%増と、第2四半期の158%増からは鈍化しつつも依然として高い水準だ。

一方、消費者向け生活必需品や不動産セクターの利益成長率見通しは低水準にとどまっており、成長が極めて狭い範囲に集中していることを示している。


前四半期からの減速:「時速150kmから100kmへ」

第2四半期のS&P 500の利益成長率は前年同期比で約54%増と、2021年以来最高水準を記録した。LSEGのデータによれば、AlphabetとAmazon.comのAI関連投資に係る時価評価益(mark-to-market gains)を除いても約35%増であり、これも2021年以来の最高水準だった。

独立系リサーチ会社The Earnings ScoutのCEOであるNick Raichは、この状況を端的に表現している。

「利益予想の上方修正モメンタムが冷え始めている。AIインフラ投資は今も時速100kmで走っているが、3ヶ月前は時速150kmだった。」

ただし、Raichは直近のMicron Technologyの決算を好材料として挙げている。Micronは直近四半期の売上高予想を上回る業績見通しを示し、顧客の長期供給契約下のコミットメント総額が320億ドルに達したと発表した。

また、GoogleはConstellation Energyとの大規模な電力調達契約を締結しており、AIインフラの需要拡大がエネルギー市場にも波及していることが具体化しつつある。


設備投資の持続性に対する懸念

投資家の最大の関心は、AI関連の設備投資(capex)サイクルが現在のペースを維持できるかどうかだ。四半期ごとに投資が続くほど、次の決算に求められるハードルは上がっていく。

Ameriprise FinancialのチーフマーケットストラテジストであるAnthony Saglimbeneはこう述べている。

「現在のサイクルにおいて、利益成長がピークに近づきつつあるのではないかという懸念がある。AIトレードの多くは継続的なcapex支出を前提としており、支出が続くほどに要求水準は高まり、精査は厳しくなる。」

金利上昇もリスク要因として加わる。インフレ懸念や原油高、フランスなどの財政問題を背景に米国債利回りは上昇しており、多額の借り入れを抱えるユーティリティ(電力・ガスなどの公益事業)企業は特に影響を受けやすいとSamanaは指摘する。

利益成長の集中という構造は、2000年のドットコムバブル崩壊前夜とも重なる。当時はテクノロジーと通信が同様に指数全体の利益を支えていた。今回との違いとして挙げられるのは、現在のAI主要企業が潤沢なフリーキャッシュフローを生み出し、クラウドコンピューティング・広告・Eコマースで支配的な地位を持つ点だ。

とはいえ、一握りの企業への依存構造は変わらず、AI投資の減速や投資対効果の悪化を示すシグナルが出れば、バリュエーションへの影響は避けられない。今回の第3四半期決算は、AI投資継続という市場の賭けが成立しているかどうかを確認する最初の機会となる。


詳細はAI Companies to Drive Most Third-Quarter US Earnings Gains, LSEG Data Showsを参照していただきたい。